＜B22759＞ 新田義貞 感状 岩松三郎(岩松経家)宛 元弘三年五月二八日／三浦子爵家旧蔵品 鎌倉-南北朝時代 古文書

商品説明 紙本肉筆一枚
料紙寸法：48.0cm x 38.5cm

【翻字】
今度鎌倉合戦先陳之
高名、古ヘニ無雙之忠戦、
當家面目也。不経於日退治
朝敵、輔天威、盡天下平治之
忠信事、義貞相叶本懐者也。
仍感状如件。
元弘三年
五月廿八日 義貞(花押)
岩松三郎殿

【読み】
今度鎌倉合戦先陳(せんぢん)の高名、古(いにし)ヘに無双の忠戦、
当家の面目なり。日を経ず、朝敵を退治し、天威を輔(たす)け、天
下平治の忠信を尽くす事、義貞本懐に相叶ふ者なり。仍(よ)って感
状件(くだん)の如し。
元弘三年
五月廿八日 義貞(花押)
岩松三郎殿

【語注】
先陳＝ 先陣。
天威＝てんい。天子の威光。
本懐＝本望。
如件＝以上の通り。
元弘三年＝1333年。後醍醐天皇の代の年号。南朝の年号。北朝は正慶2年。この5月六波羅陥落。義貞は上野国で挙兵し、鎌倉を陥落させる。高時以下自殺し北条氏滅ぶ。

新田義貞（にった-よしさだ）
1301－1338。鎌倉-南北朝時代の武将。正安(しょうあん)3年生まれ。鎌倉を攻めて幕府をほろぼし,後醍醐(ごだいご)天皇の建武(けんむ)の新政で重用される。足利尊氏が新政権にそむくと,南朝方の中心として各地を転戦。尊氏の京都占領後,越前(えちぜん)(福井県)金ケ崎(かながさき)城にこもる。落城前に脱出して再挙をはかるが,建武5=延元3年閏(うるう)7月2日斯波高経(しば-たかつね)との藤島の戦いで討ち死にした。38歳。上野(こうずけ)(群馬県)出身。通称は小太郎。
出典：講談社／デジタル版 日本人名大辞典+Plus

岩松経家（いわまつ-つねいえ）
?－1335。鎌倉-南北朝時代の武将。岩松政経の子。上野(こうずけ)(群馬県)新田荘岩松郷の領主。正慶(しょうきょう)2=元弘(げんこう)3年一族の新田義貞の鎌倉攻めに足利尊氏の命でくわわる。以後尊氏に属し,飛騨(ひだ)守護や関東廂番(ひさしばん)を歴任。北条時行(ときゆき)が挙兵した中先代の乱の際,武蔵(むさし)高麗(こま)郡(埼玉県)女影原(おなかげはら)で時行軍とたたかい,建武(けんむ)2年7月22日戦死。
出典：講談社／デジタル版 日本人名大辞典+Plus 商品
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